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豊かな自然に恵まれた群馬には、ダムが幾つもあります。
その中でも、谷川岳の豊かな雪解け水に育まれた利根川水系は
首都圏の水瓶にもなっている貴重なダムがあります。
初夏を迎えた奥利根へ、ダムを訪ねてみました。

ロックフィルダムの散歩を楽しんで?見ては

「たぬきのお宿」で知られる湯ノ小屋温泉の近く、奥利根の懐深く抱かれた場所に「奈良俣(ならまた)ダム」はあります。
このダムは、利根川の支流、楢俣(ならまた)川に建設された堤頂高158mのロックフィルダムです。
奈良俣ダムは、平成元年に完成したばかり。
お天気が良かったこともあって、とてもキレイ・・・という印象でした。

奈良俣ダムに貯まる水の量は、25mプールの約24万個分なのだそうです。
それでも、お隣の八木沢ダムの3分の1程度の貯水量だとか。
大自然が水を生み出すパワーは、ほんとにすごいと思います。
群馬県内へ供給される量とほぼ同量の水が、東京や千葉といった首都圏へそれぞれ水道水として供給されています。
まさに首都圏の水瓶というわけです。

ダムに貯まる水の大半は、4月から6月にかけての融雪水。
しかし、今年は融雪水が例年よりも少なめなのだとか。
暖冬の影響は、こんなところにも形となって現れているようです。
それでも、6月11日現在の貯水率は81%でした。
先日の豪雨が功を奏したようです。
水源地に降る雨の量が、まさに首都圏の水瓶を直撃する・・・ということが分かる気がしました。
このまま、貯水率が維持されるといいですね。

奈良俣ダムの最大の特徴は、中央土質遮水壁型ロックフィルダムであるというところ。
現在完成している同方式のダムの中では、長野にある高瀬ダムに次いで国内2番目の大きさを誇っています。
(2008年に岐阜の徳山ダムが完成すると、残念ながら3位になってしまうようですが・・・)

ロックフィルダムは、中心部に粘土質のコア材(遮水壁)を持ち、その両脇に砂や砂利のフィルター材が積まれ、さらに外郭部には岩を敷き詰めたロック材で覆われている。
広大な壁面を覆うロック材(岩)は、まさに壮観です。

ゆるやかな壁面には、600段もある石段があり、ロックフィルダムの威容を楽しみながら散策することができます。
どこまでもウネウネと続く石段と、眼前に広がる無数のロック材・・・
そのスケールの大きさは、とてもカメラには収まりきれませんでした。
ぜひ、皆さんの足で歩いてみてください。

もっとも、散策コースを歩きたい方は、ちゃんとしたウォーキングシューズを履いて行かれることをオススメします。
日頃、ロクに運動しない私は、運動不足が祟って、途中一歩も進めなくなってしまいました。
頂上が遠かった〜!
さすがに、国内第二位の大きさは伊達ではありませんでした。
なめてかかると、翌日、筋肉痛・・・なんてことになりますのでご注意を。
30分くらいかけて、ゆっくり風景を楽しみながら散策する・・・というのがオススメです。

「ならまた湖」は、この奈良俣ダムの完成によって誕生した湖です。
至仏山に代表される尾瀬の峰々。
そこから流れ出る沢の水が集まって湖を作っています。
ダム湖100選にも選ばれただけあって、とても美しい湖でした。
訪れた日は天候も良く、新緑が静かな湖面に映し出され、とても美しかったです。
新緑の季節から秋の紅葉まで、四季折々の景観を楽しむことができるそうです。
ただし、湖の自然を守るため、「ならまた湖」ではボートを浮かべることはできません。
ボート遊びを楽しみたい方は、奥利根湖の方へお出掛けください。

左岸には、「奈良俣サービスセンター」や「奈良俣ダム資料館」もあります。
こちらでは、奈良俣ダムのイメージキャラクター「愛奈ちゃん」と「源くん」が出迎えてくれます。
どんぐりをイメージしたキャラクターで、結構可愛かったです。
丸々っとしているからといって、間違っても体当たりしないであげて下さいね。
二度と起き上がれなくなってしまいますから・・・
奈良俣ダムへお越しの際には、資料館へもぜひお立ち寄り下さい。

 

猫だって、こんな高い所を歩くのは嫌だろうなぁ

奥利根の一番奥深く、利根川の最上流部にあるのが「八木沢ダム」です。
洞元湖を右手に眺めながら進む、八木沢ダム専用道路があり、その道をひたすら奥利根に向かって走り続けます。
専用道路だけあって、綺麗に舗装されていて、比較的快適にドライブを楽しむことができました。
ダムが近づくにつれ、チラチラと美しいアーチの一部が見え隠れし、期待は増すばかり。
途中、マイボートを牽引した車ともすれ違いました。
奥利根湖では、ボート遊びや釣りもできるので、モーター付きボートやカヌーを積んで訪れる人も少なくないようです。
管理道路の先を左に折れると、八木沢ダムはもう目前。

八木沢ダムは、関東でも屈指の大きさを誇るアーチ式コンクリートダムです。
正式には「非越流式ドームアーチ式コンクリートダム」と言うそうです。
アーチダムの右にはウィングダムがあり、さらに最右岸部には脇ダムとしてロックフィルダムがあります。
そのアーチの美しさと大きさは、見る者を圧倒します。
ダムの高さは131m。アーチ部分の長さは352m。
見学路から下を覗き込むと、目がくらむような感じでした。
(写真でも、目がくらむような高さを感じて頂けるでしょうか・・・)
堤の下流に面した表面には、幾筋もの線が走っているように見えます。
これは巡視路で、「キャットウォーク」と呼ばれているそうです。
猫だって、こんな高い所を歩くのは嫌だろうなぁ・・・なんて思うのは私だけでしょうか。
もちろん、一般見学者は入れません。
入っていい・・・と言われても、絶対に行かないと思いますが・・・
ダムを管理している皆さんは、ここを歩くんでしょうねぇ・・・
頭が下がります。

こんなに大きいのに、国内のアーチ式コンクリートダムの中では6番目くらいの大きさなのだそうです。
国内最大の黒部ダムって、八木沢ダムより更に50mも高いんですよ。すごいですねぇ。
関東圏に限って言えば、栃木にある川治ダムに次いで2番目の大きさです。
首都圏の水瓶といわれる利根川水系の8つのダムの中では、もちろん最大級の大きさを誇っています。

毎年、この時期になると、試験放流を見るために観光客が沢山訪れるそうですが、今年は残念ながら貯水量が少なく、取材に伺った時点では、水位は取水口よりさらに10mくらい下。
これでは取水口を開けても水が流れません。
楽しみにしていたのですが、残念ながら試験放流は見られませんでした。
11日に更新された公式サイトでも、今年の試験放流は見送るとのコメントが。
水不足の影響は、目に見えて現れてきているようです。

遠くに目を向けると、うっすらと雪を被った三国山脈を望むことができました。
例年なら、もっと雪が残っているそうなのですが、今年は、もう残り僅かという感じ。
これでは、雪解け水もあまり期待できそうにありません。
現時点での貯水率は、すでに53%まで激減しています。
この梅雨に十分な雨量があることを祈るばかりです。

見渡す限り広がる湖面を眺めていると、「湖」というよりも「海」みたいです。
ともかく広い!湛水面積は5Kuあるそうです。
5Kuと言われてもピンっと来ない...そうですかぁ
では、富士五湖の一つ、河口湖が6Kuだそうです。これならば、その広さを少し想像して頂けましたか?
マイボートを持ち込めば、湖に出て釣りを楽しむこともできます。
この日はとても気持ちの良い天候だったので、中にはカヌーを楽しんでいる方もいらっしゃいました。
釣りに来ていた方に伺ったところ、「船で10Kmくらい沖まで出られるよ」と言われました。
10Kmですか・・・・
帰ってこられなくなりそうですねぇ・・・
今日は遠慮しておきます。

 

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