ぐんまをちょっびとナビゲート[ちょびぃ]
ぐんまをちょびぃっとナビゲート
ナビゲータがぐんまの魅力をちょびぃっとナビゲート
あなたの『知りたい!』に応える群馬情報メディアです
HOME ちょびぃチョイス ちょびぃナビ ちょびぃトライ ちょびぃなひとたち
「赤城じゃ、電動リールなんか使えねぇ」

そう言われたのがきっかけと話す、「桐生技研」の中村社長。「なにくそ」、と始めたワカサギ用電動リールの製作。
ところが、一筋縄ではいかない。きっちりとした「物造り」が災いして、ゴツくなってしまったり、所詮口コミレベルでは、商業ベースにすら乗らない流通。つまずき。
半ば諦め掛けていたところに、劇的な一本の電話が入った。
「おたくの電動リール、30台くれないか、、、」

今や、ワカサギ釣人の間では知れ渡った「桐生技研」には、こんな過去もある。
社長宅の居間には、今でも開発中の電動リールや竿が、所狭しところがっている。

「おたくの電動リール、丈夫そうだから、、、」
電話口の向うの声は続いた。
(当たり前だ、10年でも20年でも使えるように作ってある自信作だ。ただし、ゴツいとも言われちまうが、、、)
聞けば、相手は千曲川のれっきとした屋号。作るのをやめちまおうかと思っていた矢先だったから、商人仕切値で送ってやった。
すると先方は、同じ値段で、釣仲間にばら撒いちまったのさ。

「その人は、ウチのリールを野尻湖に持っていったのね、乗合船でやろうってことで。
しかも、ばら撒いた仲間を交替で、他のお客様に紛れ込ませてね。深さ、30mはあるからね。手巻きじゃしんどい訳ですよ」
で、「その電動は、どこのだ」ってことになる。

間もなくして、長野の大型チェーン店のオーナーからオファーが入った。いきなり1000個の注文だった。
突っ返されるのを覚悟で、借金までして量産した。
「それからかな、やっと動き出したのは、、、」

そうやって、県外ではだんだんと知名度も上がってきたのに、地元群馬に帰ってくると誰も知らない。

県外ではチカ(北海道産)が主流だから、深いところから釣り上げられる電動リールが重宝される。
けれど群馬県内は純粋種がほとんど。3mも巻ければいい。聞きあきた“言い伝え”。「電動は無用」

だったら、赤城で電動リールに合うワカサギ竿だ。
「3年程前から、新しい竿の開発を始めました。それも県内の純粋種の表層向け用に特化した、電動リール専用の竿です」

赤城や榛名など群馬には12の湖がある。

ワカサギ釣果は、何も「手釣りの名人」だけに許された特権ではない。
これからはファミリーやビギナーにも釣れる道具や環境も整えていかなければ、観光資産価値も減衰してしまうのではと、社長は危惧する。
事実、ほとんどの観光釣場が危機的状況にさらされている。

更に、社長は続ける。
「釣れなきゃ、リピータは減る。ファミリー客も来ない。観光資産価値は減る」
「どうすれば釣人が集まるか、リピータが増えるか。地方自治レベルで、産官二人三脚で真剣に取り組む過渡期に来ている」と。

「赤城じゃ、電動リールなんか使えねぇ」
この一言から始まった、「桐生技研」中村社長のワカサギ電動リールへの挑戦。
気が付いたら、環境整備などについても、御上に陳情するにまでなっていたな、、、と笑う中村社長。

赤矢湖に移動桟橋を作って、誰でも安全な湖上釣りが出来るよう提案したり、家庭排水への高純度排水への提案など、各界にそのガンコ顔知らぬ者無し。

「地元企業様に、精力的にご協力頂いています。群馬の地元企業体が作ったリールで、県内の釣場に、県内外から釣り観光客が来ていただければ、地場産業復興事業も、もっと活用できるのに」
「ファミリーで遊べるワカサギ釣り。最高だと思うんだけどな」
彼の脳裏には未来予想図が明確に描かれている。

今や、Yahooオークションでも"定価超え"の値のつくことも多い、「桐生技研」のワカサギ電動リール。
氷上で、悴んだ指での操作性は勿論のこと、移動中の誤作動や、小児の誤触による怪我防止策までされているている。
アフターメンテナンスで、最新にチューンナップも可能とか。
(有)桐生技研
【住所】〒370-0001 群馬県高崎市中尾町767-36
【MAP】 こちら
【TEL】 027-361-5915
【FAX】 027-361-5915
【URL】 http://www.d7.dion.ne.jp/~wakasagi/
会社概要プライバシーポリシー
Copyright(c) 2006 Stylish Co., Ltd. All rights reserved.
chobee.jpに掲載の記事・写真・イラストなどの無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。