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関越自動車道 沼田ICを降り、およそ20分。
迦葉山(かしょうざん)の中腹、龍華院(りゅうげいん)弥勒寺(みろくじ)は、日本一大きな天狗の面があることで有名なお寺。
参道を登ると、まずカラス天狗が迎えてくれる。
昔話で、カラス天狗は人の心を読む力があり、人にいたずらをするのが好きだと読んだことがある。
でも、迦葉山のカラス天狗は、4頭身ほどの、どこかユーモラスでほのぼのとしていて、憎めない姿をしている。
そんなカラス天狗に迎えられて、向ったのは中峰堂。
いよいよ、大天狗とご対面。
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とにかく、大きい。
優に12畳以上はありそうな巨大な天狗の面が、上から見下ろしている。
さらに、あちらこちら見回しても、天狗・天狗・天狗...
さすがに天狗で有名なお寺は、天狗づくしと行った感。
旅の安全や交通安全を祈願したら、登山道へ。
ここは、天狗と一緒に山岳信仰でも有名なお寺。
奥の院 和尚台は修行僧が修行したところ。
途中には、鎖を使って登る胎内くぐりなどもあって、健脚の方には是非おすすめしたい。
ただし、雨の日などは足元や鎖が滑りやすいのでご注意。
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天狗様の参拝を済ませたら、たんばらラベンダーパークへ。
標高1,300m付近に位置するたんばらラベンダーパークは、夏の日中でも25度程しか気温が上がらず、車窓から吹き込む風がすがすがしい。駐車場に近づくにつれて、車窓からさわやかなラベンダーの香りが舞い込んでくる。
園内に入場すると、5万株のラベンダーは圧巻。まるで紫の雲の中を歩いているかのようだ。
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たんばらラベンダーパークは、ウインターシーズン中は、たんばらスキーパークとしてゴールデンウィークまで営業している。
前ウィンターシーズンの、たんばらスキーパークの使用済みリフト1日券をお持ちなら、サマーシーズンの、たんばらラベンダーパークの入場料が無料になる特典付き。
園内には、ラベンダーのほかにも水芭蕉、ピンクの花がきれいなヤナギラン、黄色が鮮やかなニッコウキスゲ、小さな赤い花が可愛いアスチルベなどが植えられ、標高差や開花時期がずれていることもあって、6月中旬から8月下旬まで長く楽しむことが出来る。
天気が良ければ、レストハウスのテラスでのんびりとラベンダーハーブティで、ティータイム。お供に揚げたてのドーナツやピザを頬張りながらというのが、私のお奨め。
ラベンダーといえば、定番はラベンダーソフトクリームだが、これは好き嫌いが分かれるところ。私はどうもあの香りで、家庭の芳香剤を連想してしまう。普通のソフトクリームの他に、マイルドなミックスもある。
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園内は、売店やレストラン以外はペット入場可能で、ドッグランもある。抱きかかえられる大きさならば、リフト乗車も可能とか。
でもこれは、なかなか微妙な表現。長州力ならシェパードで、長州小力なら柴犬までOKってことなのか。興味のある方は問い合わせて欲しい。
ラベンダーパークの最上部の大展望台からは、園内一面に咲き誇るお花畑や、先ほど登ってきた迦葉山をはじめとする上州の山々が一望できる。また、空気が澄んでいれば、谷川岳展望台から谷川岳の雄姿が望める。
ただし、標高1300mとはいっても山の天気は変わりやすく、突然の雷や夕立などでは、強風もともなって傘も役に立たないことがある。雨カッパなどあれば安心。
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ラベンダーを充分満喫し、沼田ICに戻る途中で、だんご汁にありつくことにした。 だんご汁は、もともと沼田地方の冬の伝統的家庭料理。場所によっては「すいとん」「つみっこ」「おつみ入れ」などと呼ばれるもの。
練った小麦粉を一口大に丸めて汁の中に入れ、野菜やきのこなどと煮込んで食べる。
沼田市観光協会では毎年、だんご汁コンテストなるものを開催していて、推薦店の軒先には「だんご汁あります」と染められたのれんが掛る。 今日立ち寄ったのは、そんな中でもコンテスト優勝の常連の、ホテル・ベラヴィータ和食処「花萌」。
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この道40年の和食料理長の作るだんご汁は、だんご汁コンテスト優勝の常連。
誰でも親しめるしょうゆ味ベースに、具は沼田の野菜ときのこを入れ、油を使わずに仕上げる。
だんごは地元の小麦粉に白玉粉を混ぜて、上品ななめらかさ、まろやかさを出している。
どこか懐かしい、素朴で家庭的な味でありながら、野菜やきのこの味はしっかりしていて、汁にその甘味がほのかに移り、それらがだんごを包み込んでいるとでも言ったところか。だんごは噛むと、小麦のいい香りがする。
身近にある素材でも、プロがつくるとこれほども美味しくなるのかと、思わずうなってしまう。
食後には甘味も付き、とてもお得感のある逸品。
沼田には、この他にも30件ほどのレストランや食堂でだんご汁をメニューにのせている。店によっては、冬季限定メニューにしているところもある。
時間が有れば、だんご汁の味めぐりなども楽しいだろう。
沼田に来たら、押さえておきたい名物だ。
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