昨夜の残業明けの、重いまぶたを何とかこじ開けたのは、朝8時近かった。
子供達と群馬県立自然史博物館(富岡市)に行こうと思い立ってから、ここ数日、空いた時間をみては調べていたら、上信電鉄の「高崎ー下仁田」は、6ヶ所の下車駅で、自転車の無料レンタルが出来るらしい。でも案の定、大人用(つまりママチャリ)しかない。
半分あきらめかけながら上信電鉄のHPを覗くと、サイクルトレインといって、なんと電車に自転車を、そのまま積めるらしい。
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そういえば20年以上前、まだ高校生のころ、ドロップハンドルの、シルクをばらして輪行袋にしまって、電車に乗ってあちこち出かけた記憶が蘇る。
よし、自転車で3人の子連れで5台輪行か... と、妻に上申したところ、日頃の運動不足と年齢を理由に却下された。
だが、百戦錬磨?の営業マンたる父は、副線を張る事を、家の中でも怠らない。
なら、子供達の自転車だけ持って、親の2台は現地の無料レンタルを借りたら...。
主婦は、「無料」に弱い。しかも、5人で3台なら電車内でも目が届く。早速OKが出た。
そして、今日がその予定していた日。朝から天気は快晴。眠い目を擦りながらチビチャリ3台を車に積み、高崎駅へ。
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高崎8:41発の下仁田行きに、5人+3台で乗り込んだ。
自動改札は通れないから、上信電鉄の専用通路からホームに入り、乗車。
休日ということもあってか、車内は空いている。
親は、ホッと一安心。日頃、電車など乗らない子供達は、これだけで大興奮。
落ち着いたところで、周りを見回すと...
同じ車両にも居た居た、自転車同伴(=チャリラー)。
そうか、自転車のスタンドは寝かすのか。
ペダルやギヤには、タオルを掛けるのか。
ドア付近のパイプで固定するのか。
さすが、先輩チャリラーは要領が良い。
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上州富岡で下車。高崎からは40分弱。
予め予約していたので、改札を出たら身分証を見せる。
出てきたのが、「ママちゃり1号(母用)」と「ママちゃり2号(父用)」。
想像していたママチャリのイメージは吹き飛んだ。こんな良いチャリ借りられるの?家の自転車より新しいし、綺麗で、整備が出来てるよ!!
普段は、自動車ばかりで、自転車なんて乗らないのに、
こんな時ばかり、なぜか、はしゃいでしまう父だった。
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富岡に来ると、つい立ち寄ってしまう、甘納豆の小嶋屋。以前、友人の紹介で買って帰ったら、家族の評判がすこぶる良く、それ以来、かぶら方面に来る際の定番土産になっている。
甘い、と言うより、素朴で素直な直球勝負の味、とでもいったほうがいいのか。酒飲みで、甘党では無い筆者ですら、摘み始めると止まらなくなる。いつも最後に袋に残った砂糖までペロリ。
上州富岡駅からは、自転車で西へ5分程の、南側。
家族で、しかも自転車で買いに来たのは初めてだな... と、思いつつ、今日も買い込む。でも今日は土産じゃなく、おやつ用。
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目当ての、群馬県立自然史博物館までは、20分程で着いた。
自動車ばかり乗りなれていると、案外気付かないものだが、国道バイパスは歩道にガードレールが整備されていて、小学生同伴でも不安は無い。
博物館への最後の坂道は、心臓破りの坂。親は歩いて押して、子供達は、走って押して上った。
博物館は実に楽しい。ここでも、子供達以上にはしゃぐ父だった。写真撮影が許可されているので、たまらずデジカメでパシャパシャ。
6歳の長男は、床が透明で下の階が見えるアクリルのフロアが歩けず、ビビッて立ちすくんでいた。
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自然史博物館は、もみじ平総合公園・富岡市立美術博物館と併設されている。
博物館で立ちすくんでいた長男は、名誉挽回と言わんばかりに、遊具にしがみつく。
ここで伝家の宝刀、小嶋屋の甘納豆の登場。美味い。また小嶋屋の株が上がった。
また買ってきて... の声に、土産で買うのも待たなきゃ駄目だし大変なんだよ、って聞かずに遊具に行ってしまう子供達。
いい加減、子供達が遊具に飽きたところ(無理やり)で、坂を下って貫前神社へ。
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軽くて、ちょっと遅い昼食を途中で済ませながら、貫前(ぬきさき)神社に向う。清清しい風を受けながら下る坂道は、気持ちが良い。
国道バイパスから入ると、歩道の整備個所が少なく、小学生3人を連れての自転車移動は、慣れるまでは心配。
またもや、参道への急坂を、自転車を押しながら親は歩いて上る。子供達は、走って押しながら上る。
例年なら、4月10日前後が桜の見頃。今年は遅くなる見込みらしい。
伺ったときは、まだ遅咲きの梅が舞っていた。
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宮司さんに伺ったら、「上野国(こうづけのくに)一之宮」と言うらしい。
物部氏の氏神の「経津主神(ふつぬしのかみ)」と、
養蚕機織りと水源の神の「姫大神(ひめおおかみ)」が祭られているとのこと。
今度、世界遺産に指定されようとしている「富岡製糸工場」も、両神のご加護のおかげと、改めて、ご挨拶。
鬱蒼と茂る、杉木立に囲まれた境内の本殿をすぎると、すぐ下を走る国道バイパスの車の騒音は、まったくと言っていいほど、聞こえてこない。
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上州富岡駅までの帰りは、15分ほど。
妻と私の「ママチャリ」を返して、改めて子供達に感想を聞いてみた。「今日、どうだった?」
長女:「あっちー、汗かいた」
父:「とうちゃんもだ」
次女:「疲れたー」
父:「だろうな」
長男:「俺ねー俺ねー、全然、へーき!!」
父:「・・・」
父は実は、かぶらでフラフラ。足、すでにパンパンです。 |
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